角田裕毅、ついにトップチーム昇格──RBRが公式発表
2025年3月27日、レッドブル・レーシング(RBR)は第3戦・日本GPから、角田くんをマックスのチームメイトとして起用することを正式に発表しました!
開幕からわずか2戦でのシーズン途中昇格は珍しいケースですが、ここまでの好調な成績と安定感が評価された形です。
注目の初陣は、なんと地元・鈴鹿サーキット!日本のファンにとっては、まさに最高の舞台でのデビュー戦です!
一方、これまでRBRで2戦を戦ったリアムは、姉妹チームのレーシングブルズ(RB)への降格となりました。一昨年・昨年と代役でのパフォーマンスが評価されて、F1参戦11戦(フル参戦なし)という異例の速さでトップチームのシートを獲得しましたが、降格劇もまた2戦という歴代最速となってしまいました。
本人及び関係者のコメント
本人も自身のX(旧Twitter)で“挑戦への覚悟はできている”と決意を投稿。短い言葉に力強さが込められています。
ready for the challenge ahead
挑戦への覚悟はできている pic.twitter.com/T7pyPSi26R
— 角田裕毅/Yuki Tsunoda (@yukitsunoda07) March 27, 2025
RBRチーム代表のクリスチャン・ホーナーのコメントです。
「我々はドライバーズタイトルを維持しつつ、コンストラクターズタイトルを奪還するという2つの野心を持って2025年シーズンに臨んでおり、これは純粋にスポーツとしての決断だ。RB21にはやるべきことがたくさんあり、裕毅の経験は現行マシンの開発に大いに役立つだろう。我々は彼をチームに歓迎し、彼がRB21のステアリングを握るのを楽しみにしている。」
クリスチャン・ホーナー(RBR)
引用元:autosport web(角田裕毅のレッドブル移籍が正式発表。ローソンはレーシングブルズへ)
RBチーム代表のローラン・メキースのコメント
「裕毅がオラクル・レッドブル・レーシングへの移籍を勝ち取ったことを、我々は非常に誇りに思う。彼の昨年の成長、そして2025年のシーズン開幕からの最近の進歩はまさにセンセーショナルだった。」
「個人的にも、チーム全体としても、ファエンツァとミルトン・キーンズの(ファクトリーの)すべてのメンバーにとって、彼の成長を目の当たりしたことは、計り知れないほどの名誉だ。」
「裕毅のエネルギーとポジティブさは、我々のファクトリーやガレージの隅々までを明るく照らしてくれた。彼はこれからもずっとレーシングブルズの一員だ。オラクル・レッドブル・レーシングで、彼が彼にふさわしい成功を収めることを心から願っている。」
ローラン・メキース(RB)
引用元:autosport web(レーシングブルズ代表「レッドブルのシートをつかんだ角田が誇らしい」復帰ローソンには「最高の環境を整える」)
センセーショナルな昇格を決定づけた2025年の光と影
このセンセーショナルな交代劇をRBRが開幕2戦という異例の速さで決断した背景には、今季の角田くんの覚醒とリアムの低迷という光と影がもたらした結果かもしれません。
角田裕毅覚醒──“昇格”を引き寄せた圧巻のパフォーマンス

2025年F1第1戦オーストラリアGP 角田裕毅(レーシングブルズ)
引用元:autosport web(【角田裕毅F1第1戦分析】ピットタイミングを見誤り入賞を逃すも「最低限の仕事はできた」とチームリーダーに徹した決勝)
2025年シーズン、角田くんはRBから開幕2戦に出場し、安定した高いパフォーマンスで確かな存在感を示してきました。
開幕戦のオーストラリアGP予選ではフェラーリ勢を抑え5番グリッドを獲得。ルクレールにスタートで先行を許すものの粘り強くポジションをキープし、終盤に差し掛かるころにはルクレールからポジションを奪い返すなど、素晴らしいパフォーマンスを発揮していました。チームも認めたように戦略ミスにより最終結果こそ12位フィニッシュだったものの、今季の躍進を期待せずにはいられない絶好のスタートを切りました。
続く第2戦の中国GPでも好調を維持し、土曜スプリントでは中団勢最上位の8番手スタートからアントネッリをオーバーテイクし6位で今季初ポイントを獲得しました。
日曜の決勝では、初戦に引き続きチーム戦略ミスとフロントウィングの破損というトラブルが重なり最下位でのフィニッシュとなりましたが、スプリント含めすべての予選セッションでQ3進出を果たし、不可解な2度目のピットインまでは実質中団最上位をキープする快走を続けていました。
2戦ともに決勝でのポイント獲得には至らなかったものの、ドライバーとしては素晴らしいパフォーマンスで、チーム内でのリーダー役を果たす安定感が光りました。
リアム・ローソン低迷─“シート維持”すらも危うかった低調なパフォーマンス

2025年F1第2戦中国GP リアム・ローソン(レッドブル)
引用元:autosport web(レッドブル代表、ローソンと角田裕毅の交代説にノーコメント「データを調べ、リアムのサポートのため最善を尽くす」)
一方のリアムは、開幕戦オーストラリアから低迷を続け、スプリント予選を含めた3回の予選では二度の最下位を含めすべてでQ1敗退。スプリント、決勝でもポイント争いに一度も加わることができずに、2週連続で非常に厳しい週末を過ごすこととなってしまいました。
マックス専用車と称されるマシンにも原因があるとは思いますが、過去に降格や解雇となったドライバーたちのパフォーマンスから見ても、最下位が続くという現状は単純にリアムの実力不足ともみなされたのでしょう。角田くんのパフォーマンスはもちろんですが、リアムの低迷が引き金になったことは、想像に難くありません。
覚醒した角田裕毅はRB21を乗りこなせるのか?
晴れてトップチームへの昇格を果たした角田くんですが、まだスタートラインに立ったにすぎず、ここからが本当の勝負です。
レッドブルのマシンは、毎年非常に高いパフォーマンスを誇る一方で、“マックス・フェルスタッペンに特化したマシン”という声も根強く、過去には多くのドライバーがその扱いに苦労し、マックスに近づくことすらできずにチームを去っていきました。
では、その「RB21」と呼ばれる最新マシンは一体どんな特性を持っていて、角田くんにはそれを扱う可能性があるのでしょうか?過去のデータとともに考えてみます。
RB21の特性とは?──“マックス専用車”といわれる理由
RB21は、従来のレッドブル車と同様に非常にシャープなフロントと繊細なリアを持つマシンです。ターンイン(コーナー進入時)のレスポンスが非常に高く、それを最大限に活かすには、「フロントの動きを信じて早めにノーズを入れ、リアの不安定さを意図的に制御する」ようなドライビングが求められます。
この特性は、まさにマックスの十八番。彼はリヤのスライドを恐れず、攻めるライン取りとブレーキングでパフォーマンスを引き出すタイプであり、2023〜2025年の開発はその彼の好みに沿って進んできたと言われています。
一方、過去のセカンドドライバーたち──アルボンやガスリー、そしてペレスも──このフロント寄りのバランスに馴染めず、リアの不安定さに苦しんできました。結果として「乗りこなせなければ、成績以前に評価の土俵にすら立てない」という、非常にシビアな立場に追い込まれることになります。
角田裕毅のドライビングはRB21に適応可能なのか?

台湾で行われたレッドブルのイベントにてレッドブルの旧型F1マシンによるデモランを行った角田裕毅
引用元:autosport web(角田裕毅、F1アブダビテストでレッドブルをドライブへ! クリスチャン・ホーナー代表が起用を明言)
では、角田くんのドライビングスタイルはRB21に合っているのでしょうか?
デビュー当初(2021年)は、比較的リア寄りのマシンを好み、フロントの入りが鋭すぎるマシンではオーバーステアに苦しむ傾向がありました。しかし2023〜2024年を通じて、彼はそのスタイルを徐々に変化させ、フロントに信頼を置いたブレーキングとターンインができるようになってきているといわれています。
特に2024年後半からは、ブレーキを深く引きずりながらも丁寧にフロントを入れ、早めにアクセルを開けるという走り方に磨きがかかっており、マックス寄りのアプローチも垣間見えるようになってきました。
これは、RB21のようなマシン特性に適応していく上で、大きなプラス材料と言えるでしょう。
カギは「慣れる」か「合わせる」か
RB21に必要なのは、単に“乗れる”だけでなく、“乗りこなす”ことです。
マシンに自分を合わせていく柔軟さと、走行を重ねて自然に慣れていく適応力。そのどちらも今の角田くんには備わってきているように見えます。
初走行の舞台は、SRS時代から走りこんできた、ホーム・鈴鹿。とはいえ、
いきなり完璧な走りを求めるのは酷かもしれませんが、今の彼ならこのRB21という“難敵”に対して、冷静に、一歩ずつ距離を縮めていけるはずです。
2025年第2の開幕戦・母国日本グランプリ──期待と試練のはざまで

2024年F1第4戦日本GP 角田裕毅(RB)
引用元:autosport web(レッドブルが他を圧倒するワン・ツー。角田裕毅は母国日本での初入賞を果たす【決勝レポート/F1第4戦】)
育成ドライバー史上”最遅”の昇格をついに掴み取った角田くん。その初陣の舞台が、SRS時代から走り込んできた地元・鈴鹿になるというのは、まさに運命的とも言えるシナリオです。
ファンやメディアの盛り上がりは最高潮。本人のモチベーションも十分。現実となったかつての「夢の舞台」は、日本中の注目を集めています。
とはいえ、彼を待ち受けるのは甘い世界ではありません。
RB21という“クセの強いマシン”を乗りこなすだけでなく、絶対王者マックス・フェルスタッペンの隣という特異なポジションで、静かな比較と期待の目にさらされる立場にもなります。
いきなり結果を求めるのではなく、まずはその難しさに真正面から向き合えるか。
かつてチームメイトを務めた名だたるドライバーも順応しきれなかったこのポジションですが、彼らとは違った道を歩み、長い下積みを経てその才能に磨きをかけてきた角田くんであれば、きっと成功を収めてくれるでしょう!
角田裕毅にとっての2025年第2の開幕戦、期待を胸に溢れんばかりの声援を送りましょう!
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