富士スピードウェイは、過去にはF1も開催され、現在でもWEC(世界耐久選手権)、SUPER GTなどのビッグイベントが開催される国内屈指のサーキット。
ただし、鈴鹿サーキットと大きく異なるのがアクセスの難易度の高さです。
鈴鹿であれば電車・バス・徒歩とさまざまな選択肢がありますが、富士スピードウェイは交通手段の選択肢が限られており、さらに帰りの渋滞が国内サーキット屈指のレベルとして知られています。
「なんとなく車で行けばいいか」では当日痛い目を見る可能性があります。
富士スピードウェイは、アクセスで観戦の快適さが大きく変わるサーキットです。
交通手段ごとの特徴と渋滞の考え方を整理しながら、自分に合った移動手段を選べる状態を目指していきます。
なお、サーキット観戦そのものが初めての方は、まずこちらの記事で全体像をつかんでおくと準備がスムーズです。

レースは初めてじゃないけど、富士スピードウェイは初めてという方は、こちらで流れを把握すると計画しやすいです。

富士スピードウェイへの交通手段は大きく2択
富士スピードウェイへのアクセスは、大きく分けて「自家用車」か「公共交通機関」の2択です。
この分類はほかのサーキットと大きく変わることはありません。
ですが、公共交通機関での自由度が全く異なります。
鈴鹿サーキットの場合、複数の駅からの徒歩ルートが存在しましたが、富士スピードウェイは実質的に徒歩アクセスが成立しません。
最寄りの駿河小山駅でさえ、約10km弱で2時間以上と、比較的長めの鈴鹿サーキット⇔白子駅間の2倍程度となり、徒歩は現実的な選択肢にはなりません。
つまり、公共交通機関での来場はバス一択です。
車とバス、どちらの手段を選ぶかは、主に以下の2点で判断するのがシンプルです。
- 人数:複数人なら車、単独なら公共交通も十分あり
- 荷物の量:キャンプ用品などで荷物が多ければ車、リュック一つでいいなら公共交通もあり
なお、車とバスどちらを選んでも、渋滞の影響からは逃げられないのが富士の現実です。
それぞれの手段と渋滞への向き合い方は、次のセクションから詳しく解説します。
自家用車利用の場合
富士スピードウェイは、車での来場が観戦スタイルの主流です。
駐車場のエリアによって観戦導線が大きく変わるため、駐車券の選択がそのまま当日の動きやすさに直結します。
まずは高速道路のルートと最寄りICから整理します。
高速道路ルートと最寄りIC
富士スピードウェイへの主要ルートは東名高速道路と新東名高速道路の2本です。
出発方面によって使うICが変わるので、事前に確認しておきましょう。
| 出発方面 | IC名 | 高速道路 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 東西共通(主) | 御殿場IC | 東名 | 最もスタンダードなルート |
| 東西共通(主) | 足柄スマートIC | 東名 | ETC専用 |
| 東西共通(副) | 富士吉田IC | 東富士五湖道路 | 中央道経由で東西アクセス |
| 関東方面 | 大井松田IC | 東名 | |
| 関東方面 | 新秦野IC | 新東名 | |
| 関西方面 | 新御殿場IC | 新東名 | 西からの場合新定番の可能性 |
| 関西方面 | 富士IC | 東名 | |
| 関西方面 | 裾野IC | 東名 | |
| 関西方面 | 長泉沼津IC | 新東名 | |
| 関西方面 | 愛鷹スマートIC | 東名 | ETC専用 |
なお、関東方面の帰路については、箱根経由で西湘バイパスや小田原厚木道路を使うルートも有効な選択肢です。
渋滞状況によって使い分けることになるため、詳しくは後述の渋滞の考え方と対策で解説します。
駐車券の種類と選び方
富士スピードウェイの駐車場は、大きく指定駐車券と一般駐車場(当日券)の2種類があります。
これもほかのサーキットと大きく変わるものではありません。
ですが、買い方は鈴鹿やもてぎとは少し違います。
指定駐車券は先着販売と抽選販売があり、どちらかというと抽選が主流のイメージです。
争奪戦というより、タイミングを見て抽選にエントリーするスタイルです。
一般駐車場は前売りなしで、当日現地で購入します。(SGTの場合)
ただし、アクセスしやすいエリアはかなり早い段階で埋まります。
SUPER GTのGWや夏休み開催では、金曜夕方にゲートオープンするケースもあるため、キャンプ目的の方は金曜夜~土曜明け方入りが必須です。
エリア別のおすすめは以下のとおりです。
| 観戦スタイル | おすすめ駐車場 | 理由 |
|---|---|---|
| 通常観戦(一般) | P10B/P10C | 1コーナー席・スタンドへのアクセスが比較的良好。 比較的出遅れても駐車できる経験あり |
| 通常観戦(指定) | 1コーナー駐車場・ジムカーナコース | 1コーナー席・スタンドへのアクセスが良好。 帰りは北側から出られるため撤収がスムーズ |
| キャンプ(無料) | P7 | ヘアピン出口側からコース内側・最終コーナー側へのアクセスが良い。 ただし場所取り競争が激しく、マナー問題も発生しやすいエリア |
| キャンプ(最終コーナー側) | P14/P15A・キャンピングカー区画 | 最終コーナー周辺でキャンプしたい場合は指定を確保したい。 キャンピングカー専用区画の抽選もあり |
なお、P7は一人で複数台分を占有して1台分をリビングのように使ったり、一時外出の際に荷物で場所取りしたりするケースが後を絶ちません。
無料エリアゆえのモラル問題が根強く残っているエリアでもあります。
駐車場はエリアによってゲートへの導線が大きく異なります。
西ゲートからは基本的にグランドスタンド方面への一方通行となるため、西ゲート周辺には近い駐車場がほとんどありません。
一方、東ゲート近くの駐車場はスタンドまでの距離が長くなる傾向があります。
駐車場を選ぶ際は「どのエリアで観戦するか」を先に決めてから逆算するのがおすすめです。
メリット・デメリットまとめ
- 複数人での観戦なら一人あたりのコストが抑えられる
- 荷物をたくさん積んでいける(キャンプ道具・折りたたみチェアなど)
- 移動中のプライベート空間が確保できる
- 観戦中、車に戻って休むことができる
- 駐車場エリアによっては帰りのルート選択肢が広がる
- 帰りの渋滞は国内サーキット屈指のレベル。覚悟が必要
- 指定駐車券は抽選のため、希望エリアに停められるとは限らない
- 一般駐車場は当日券のみで、人気エリアは早朝から埋まる
- 単独観戦の場合はコストパフォーマンスが下がる
渋滞の考え方と対策
富士スピードウェイのアクセスで最も重要なのが、この渋滞です。
行きよりも帰りが圧倒的にきつく、初めて来場した人が最もダメージを受けるポイントでもあります。
正直、完全に「渋滞を回避する」術はありません。
むしろ、「渋滞をマネジメントする」という発想の転換が、富士観戦を快適にする一つの正解です。
ここでは主にサーキット周辺での渋滞マネジメントを主に扱います。
圏央道ユーザーで海老名JCTの渋滞対策を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

富士の渋滞は「帰り」が本番
行きの渋滞も決して軽くはありませんが、本当の問題は帰りです。
レース終了後、数万人規模の来場者が一斉に動き出すため、サーキット周辺から高速道路の入口までで長時間の渋滞が発生します。
バスで来場した場合も例外ではありません。
バスも同じ道路を走るため、例外なく遅延します。
そもそも、自家用車もバスも場内からの退場で相当な時間を消費します。
最悪のケースでは、
- 自家用車で駐車場を出てから高速に乗るまでに2時間以上
- バスで普段20~30分程度の御殿場駅にバスに乗り込んでから2時間以上
- そもそも1時間以上場内から出られない
そんなこともざらにあります。
車でもバスでも、帰りに時間がかかる前提でスケジュールを組むことが必須です。
渋滞をマネジメントする方法
繰り返しになりますが、渋滞を完全に避けることはできません。
ただし、タイミングとルートの選択次第で、ダメージを大きく減らすことは可能です。
①時間差退場
チェッカー直前に動き出すか、閉幕後1時間ほど待ってから動くか。
どちらが有効かはイベントや駐車エリアによって変わりますが、「みんなと同じタイミングで動かない」ことが基本です。
体感ベースにはなりますが、表彰式を見た後にのんびり歩いて駐車場まで行き、着替えや休憩をしてから出た場合、1時間弱くらいで御殿場IC付近に行けたこともあります。
②ルート選択(関東方面)
御殿場ICが詰まっている場合、箱根経由で西湘バイパスや小田原厚木道路を使うルートが有効な選択肢になります。
渋滞情報をリアルタイムで確認しながら、柔軟に切り替えることが重要です。
実際使ったこともあり、少し遠回りになりますが、ガチガチの大渋滞よりは個人的には格段にストレスフリーでした。
③後泊による回避
帰りの渋滞そのものを避けたいなら、後泊が最も確実な手段です。
日程に余裕があるなら、ぜひ検討してもいいかもしれません。
特にGWのSGTなんかは、旅行がてら次の日に観光して帰るのもありです。
ただし、GWや夏休みは翌日でも混雑はします。
その点は考慮が必要です。
なお、宿泊地の選び方については宿泊記事で詳しく解説していきます。

公共交通機関利用の場合
富士スピードウェイは車が主流とはいえ、公共交通機関でも観戦は十分可能です。
ただし、鈴鹿サーキットと比べると選択肢はかなり限られます。
冒頭でも言った通り徒歩ルートは成立しないため、場内へのアクセスは実質バス一択です。
どの駅からバスに乗るか、それだけがポイントになります。
御殿場駅からバスが王道
公共交通機関での来場における王道ルートは、御殿場駅からのシャトルバスです。
御殿場駅はJR御殿場線が乗り入れており、東からなら国府津駅や松田駅、西からなら沼津駅からと、東西どちらの方面からでもアクセスできる実質最寄り駅です。
| 出発方面 | ルート | 乗換 |
|---|---|---|
| 東京・神奈川方面① | 小田急線⇒JR御殿場線 | 小田急新松田駅からJR松田駅は徒歩1分 |
| 東京・神奈川方面② | JR東海道線⇒JR御殿場線 | JR国府津駅 |
| 静岡・沼津方面 | 沼津駅からJR御殿場線 | なし |
御殿場駅からサーキットまでのシャトルバスは、ビッグイベント開催時に運行されます。
運賃・所要時間はイベントにより変動するため、公式サイトで事前確認をおすすめします。
※TKDの経験上、国府津/松田方面からの電車のほうが、バスへ/バスからの乗り継ぎが、若干いいように感じてます。
松田・新松田駅からバスという選択肢も
東京・神奈川方面から小田急線を利用する場合、JR松田/小田急新松田駅の直通バスという選択肢もあります。
御殿場駅まで行かずにバスに乗れるため、乗換の手間を一つ省けるのがメリットです。
場内へのバス路線は基本的に御殿場駅と松田・新松田駅の2拠点のみのため、神奈川方面からの来場者にとっては有力な選択肢です。
なお、御殿場行きは路線バス、新松田行きは観光バスが多い印象で、新松田行きは座れる可能性が大だと思ってます。
こちらもビッグイベント開催時の運行となるため、公式サイトでの確認が必須です。
メリット・デメリットまとめ
- 渋滞リスクをある程度回避できる(行きのみ)
- 単独観戦なら車より低コストになるケースも
- 飲酒を気にせず楽しめる
- 駐車券の争奪戦に巻き込まれない
- 帰りのバスも渋滞に巻き込まれるため、渋滞から完全には逃げられない
- 荷物が多い場合(キャンプ道具など)は非常に不便
- 複数人になるほどトータルコストが上がる
- 終演後のバス待ちは長蛇の列になることも
- 鈴鹿と比べて選択肢が少なく、時間の融通が利きにくい
番外編:裏技・補足プラン
鈴鹿サーキットには平田町駅からの徒歩ルートやコインパーキング活用、
モビリティリゾートもてぎには南北の迂回ルートと、
それぞれ裏技的な選択肢が存在しました。
ですが、富士スピードウェイに関してはいわゆる裏技的なアクセス手段は存在しません。
車でもバスでも、渋滞とある程度向き合う必要があります。
しいて言うなら、唯一渋滞を一部「回避」できる手段が一つあります。
場内で車中泊・キャンプをして、土曜に退場しないという選択です。
土曜の退場ラッシュをまるごとスキップでき、日曜の入場渋滞も関係なくなります。
一部ではありますが、渋滞を「マネジメント」するどころか、存在ごと無視できる唯一の方法です。
ただし、天候などにも左右されやすいですし、場内に入浴施設はないし、なかなか快適とは言いづらい環境なのは理解が必要です。
タイプ別おすすめまとめ
ここまでの内容を踏まえて、タイプ別のおすすめをまとめます。
| タイプ | おすすめ手段 | ポイント |
|---|---|---|
| 複数人・家族連れ | 車+公式駐車場 | 人数が増えるほど一人あたりコストが下がる。荷物も積み放題 |
| 単独・首都圏から | 新松田シャトルバス | 駐車券不要でコストを抑えられる。帰りは混雑するが座れれば逆に休息 |
| 渋滞が絶対に嫌 | 後泊+時間差撤収 | 完全回避は無理だが、後泊+時間差でダメージを最小化できる |
| 初心者 | 公共交通機関 | 駐車券・渋滞の心配が減る。ただし帰りの混雑は許容できることが条件 |
| SGT2日間フル参戦勢 | 車中泊・キャンプ | 土曜退場ラッシュをまるごと回避できる唯一の手段 |
どの手段を選んでも、帰りに時間がかかる前提でスケジュールを組むことが富士観戦の鉄則です。
余裕を持った計画が、結果的に一番快適な観戦につながります。
富士のアクセスは、シンプルに選んで覚悟を決めるだけ
富士スピードウェイのアクセスは、鈴鹿やもてぎと比べて選択肢が少なく、渋滞の影響が大きいサーキットです。
だからこそ、事前に自分のスタイルに合った手段を決めておくことが、快適な観戦への近道になります。
最後に要点を整理します。
- 交通手段は車か公共交通機関の2択。徒歩ルートは成立しない
- 車が主流。複数人・荷物が多い場合は車一択
- 公共交通は御殿場駅・松田駅からのバスのみ。選択肢は少ないが単独観戦なら十分あり
- 帰りの渋滞は車でもバスでも避けられない。マネジメントする発想が重要
- 裏技的なルートは存在しない。唯一の限定的回避策は車中泊・キャンプで場内に留まること
初めての富士観戦で不安な方は、まず公共交通機関でサーキットの雰囲気をつかむのもひとつの手です。
慣れてきたら車でのアクセスに切り替えて、駐車場やルートを自分なりに研究していくと、より自由度の高い観戦スタイルが作れます。
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